軽費老人ホーム

軽費老人ホームa型

自室でのんびりす老人

これが最も簡易な軽費老人ホームで、利用料も一番安く設定されています。 入居の条件は収入が利用料の2倍に満たない方で、家族との同居が難しい、あるいは家族がいない、身寄りが日本のどこにもいない方となっています。 それ以外は住居さえあれば自活できるという条件があるだけで、格安の賃貸物件という考え方も出来なくはありませんが正確には違うかもしれません。 収入が少ないしお年寄りの1人暮らしでは借りられる物件も限られますし、住む場所に困っている老人が暮らすためのプレイスがここで、お掃除やお洗濯、自炊はもちろん入浴やトイレも自力で行える人がここに入居します。 そこそこ健康なので身寄りがいればそこで同居したいところですが、それが難しい家庭環境だったり複雑な問題をはらんでいてそれが叶わぬ方も現代社会には多く、その受け皿として軽費老人ホームa型が誕生したのでしょう。 貯蓄が充分にあってもひとりぼっちで生活する寂しさに耐えられなくなりそうですし、同じような境遇の老人が集まるここは住む人にとってはパラダイスなのです。 起床や着替えも自分の力ででき、誰の手も借りずに生活できる老人だけが住めますが年をとってそれも危うくなってきたら他の施設へと移転することになります。 そちらも似たような方が多く住んでいらっしゃるでしょうから、引越ししたとしてもそんなに悲しむことはありません、すぐにお友達ができるでしょうし寂しくなんか全然ないのです。

軽費老人ホームb型

こちらも身寄りがいなかったり同居する相手が皆無の方が対象となりますが、それに加えてひとりで生活することが困難であるという条件も付いています。 介護のお世話にならなくてもいい、お風呂に1人で入れるし新聞も読むことができる、位の能力は維持していなければなりませんし、一応の基準は自炊可能かどうかというのを目安にしているので、不自由なくそこそここなせる人でなければ入居させてはもらえないということは間違いありません。 この自炊ですが、メニューはどうなのか疑問に思ったことのある人はいるでしょうか。 なんでもいいから自炊、というのならカップラーメンを調理できれば合格となりますし、これではいくらなんでも甘すぎる気がします。 お茶漬けやタマゴかけご飯も難易度は低く、炊飯器の使用法さえ正しく理解していれば誰にでもおいしいお茶漬けが作れてしまいます。 その反対にそばがきを作れというのが自炊の条件だとしたら今度はかなりハードルが上がってしまい、レシピを知らない大半の方は不合格扱いになります。 知っていても材料を調達、入手するのは難しそうで、コンビニエンスストアやスーパーを何軒も走り回ったあげく諦めて、ネットショップでそば粉を扱っている出品者を探して見つけられたら第一関門クリア、となるでしょう。 このように自炊できるかどうか、という条件はわりとあやふやな部分もあるので、もう少し厳格にルールを定めたほうがいいのでは、と思うのです。

ケアハウス

上記の施設は自炊可能という条件がありますが、ケアハウスは自炊できないほど不自由な身体の持ち主でも入居が認められているので、お料理が苦手な方でも安心して生活することができるでしょう。 箸より重いものを持ったことが無いから調理なんかできない、包丁やフライパン、中華なべをブンブン振り回してお料理を作る体力なんてこれっぽっちも無い、そんなお嬢様育ちの老婆でも受け入れてくれるのです。 いちおう身体機能の低下により自炊できない、ということになってはいますが先ほども述べた通りわりとあやふやな条件ですので、料理が苦手という人でも強引に押し通せば自炊不可、と判断してもらえそうなのです。 まあひとりで自活するのが困難、ということが重要なわけで、あとは60歳以上であるということも決められてはいますがこちらも厳しい審査があるかはわかりません。 家族と同居するのが困難で他に行くあてが無い、そう訴えれば58歳と10ヶ月の老人でも入居させてもらえそうな気はします。 軽費老人ホームa型ほど自由気ままに生活はできない、誰かに手助けしてもらいたい、そうした方がケアハウスに入居しますが、施設自体もそんな人向けにアレンジされているので市場で貸し出されているアパートなどの物件なんかよりもいい暮らしができると期待が持てます。 バリアフリーなのは当然として、老人向けの居住空間として設計されているのはそこで暮らす老人の多くを満足させていることでしょう。